公認への道


実際、公認車検は難しいものとお考えではないでしょうか。
でも、ご安心ください。実際は手順にのっとって行えば簡単に取得できます。

過去には検査も難しいものがありましたが、
今は規制緩和・検査官の独立行政法人化もあって簡単になっています。

時間と気力と少々の予算で簡単にできます。

ここでは、私はたっちが公認を取得した方法をご紹介します。

〜まずは書類作り〜
公認改造を取るにはまずは国への申請書類を作成しなくてはなりません。
これがないとまずは始まりません。

1.改造自動車届出書


この書面が最初に来ます。ここには形式・使用の本拠・住所氏名を記入します。
2枚目は何も書きません。添付書類の要・不要の表です。

2.改造概要等説明書(改造自動車審査結果通知書)

ここでは、標準車と改造車の諸元の違いを記します。
ただ、エンジン変更等などで重量の変更等がある場合は
別段記載しなくてもいいでしょう。あとで検査時点で検査法人の方に書いてもらえるので
わからないことは書かなくてもいいです。

書くことは標準車の部分を埋めておけばいいと思います。
なお、改造車の部分は原動機形式・排気量は書いておけばいいでしょう。

3.改造等の概要


この文章は改造したことの概要を書きます。

目的はなぜこの改造をするかを書きます。
私は「補給部品が見込めないから」と書きましたが、
ほかには「動力性能の向上」「最新仕様への変更」「NOx/PM法対策」などの文言があります。

車枠および車体はオーバーフェンダーなどのエアロパーツの装着時に書きます。

原動機はエンジンを変更したときに書きます。

動力伝達装置はミッション・クラッチ・プロペラシャフトを変更したときに書きます。

走行装置は特にないので、あまり該当はしません。

操縦装置はハンドル・ステアリング関係のことを指します。

制動装置はブレーキのこと。純正流用かつポン付けであればその旨記入で大丈夫でしょう。
ただ、ブラケットを溶接や加工をした場合はまず強度証明書がいります。

緩衝装置はサスペンションの事を指します。
検査ではまずノーマルで通すのでここは略。

連結装置はトレーラーなどのことを指します。
スターレットでまず必要ないので「該当せず」と書いておきましょう。

燃料装置は今の状態からガソリン・ディーゼル・LPG・EV・水素などの
燃料方式に変更した場合に書きます。

3.添付資料


 1.改造概要補足説明(原動機・動力伝達装置の変更)

これは改造等の概要に書いてある改造概要を詳細に説明します。また、強度等を説明します。

ここではエンジン・ミッション等の部分を詳細に説明します。
ちなみにエンジンは原動機、ミッションは手動変速機または自動変速機と書くこと。

注:画像中のC150自動変速機は C150手動変速機と変えて読んでください。
実は指摘されました(笑)

なお、エンジンを変更する場合は何年式の何型から持ってきたのかを必ず書いておきましょう。

 2.2E型原動機外観・断面図
これは前のエンジンの外観・断面図を載せておき、このエンジンが前に載っていましたということを
説明するものです。
断面図は縦・横断面があればよろしいでしょう。
ちなみに上の図はカタログ・下の図は新型車解説書から転記しました。


 3.4E型原動機外観・断面図
これは今載せたエンジンの外観・断面図を載せておき、このエンジンを載せ換えましたということを
説明するものです。これも断面図は縦・横断面があればよろしいでしょう。
ちなみに図は新型車解説書から転記しました。

 4.原動機諸元比較表
これはエンジンをそれぞれ比較します。図を見ていただければわかると思いますが、
同じように書けば大丈夫です。性能曲線は必ずつけておきましょう。

 5.手動変速機断面図
ここでは今ついているミッションと新しい変速機を比較します。
なお、ギア比なども載せておくとなおよろしいでしょう。

 6.クラッチ断面・仕様
ここにはクラッチの断面図とあと、仕様を記載しておきます。
私の場合はクラッチレリーズ等は変更していませんので、
71・82の部分をミックスして書いております。

 7.各検討書類省略の理由
ここでは検討書類の省略理由を書きます。
画像にもあるとおり、共通を前面に出しましょう。
これでもいけますので、しっかり考えて書きましょう。


 8.改造箇所外観図
ここは画像を印刷して添付しましょう。改造箇所が多岐にわたる場合は
その部分を明示して画像を添付しましょう。

 9.車両3面図
車両の3面図です。新型車解説書等から添付しましょう。


まずはこの書類だけは準備しましょう。
これで下準備は完了です。
これを所轄の陸運支局へもって行き、提出をしておきましょう。
もし不備などがあれば1枚目に書いた連絡先へ連絡してくれます。

1週間ほどして決済が通っているかを確認しましょう。
これで決済が通っていたら、後は一般の新規・継続検査を行いましょう。

検査の前には必ずテスター屋さんに行って光軸・サイドスリップを確認しておきましょう。
最近サイドスリップは厳しいようです。しっかりあわせましょう。
値段は高くても4000円ほどなので、ケチらないようにしましょう。

継続検査はナンバーがついていますが、必ず臨時番号か積載車で行きましょう。
不法改造になってしまいますので気をつけましょう。


検査時は各書類をそろえましょう。

1.抹消登録証または自動車検査証
2.決済が通った申請書類
3.保管場所標章交付申請書(新規検査のみ)
4.預託証明書(リサイクル券)
5.自賠責保険証書
6.譲渡証明書(抹消車を買った場合)
これぐらいでしょうか。なお、もし不安の場合は受付時に質問してみるとよいでしょう。
岡山の場合は受付の方が丁寧に教えてくださいます。

余談ですが、譲渡証明書が必要な方は備考欄に以下の文言が必要です。
「形式をE−○○○○改に変更」と書いておきましょう。
もし間違ってもいけませんので念のため2通頂いておいて検査終了後に破棄という方法もあります。

ちなみに検査時には最初に構変ラインに進みます。
ここで前・後重量を測ります。なお、燃料タンクは必ず満タンにしてゆくのと、
不要な荷物は前もって片付けておきましょう。
でないと重量がかなり変わってきます。
書類などは問題ありませんが、工具などを積んでしまうと
工具分だけ重くなってしまいます。気をつけてください。

そのときにエンジン形式の打刻や先般提出した書類のとおりに製作できているかを
確認します。

その確認が終わり次第、一般の検査レーンに回ります。

まずはロー・ハイビーム、ウインカー・ハザード・ワイパーをテストします。
次に排ガス濃度をチェックします。
次にスピードメーターの検査です。メーター読みで40キロになったら
天井からぶら下げているボタンを押せば完了です。
次にサイドスリップ・ブレーキを見ます。
ここは電光掲示板がありますので指示に従えば大丈夫です。

次に下回りですが、まず驚かないように。
下で点検ハンマーでがんがんたたいたりゆすったりします。
ここで何か不良があればまず呼ばれますので、

「ここ直してきてね」といわれたら直して並び直しです。

この71は何もなく通過できました。

すべての関門に印字機があるので通しを忘れないように。

すべて印字終えたら最後の詰め所で係官のチェックを受けて
OKが出たら終了です。

すぐに車検証交付の受付に行きましょう。

新規検査の場合はこの後ナンバーを交付してもらいましょう。
車にナンバーをつけて封印してもらいましょう。

封印後にもう一回先ほどの受付に行き、
車検証を受け取って終了です。


で、71の車検証は以下になりました

クリックしてください

改造車検になると類別・区分番号がなくなりますが、
下の備考欄に前の類別・区分番号がありますので、
困ることはありません。

ちなみにエンジンが変わってますね。
これが改造車検の醍醐味といえるでしょう。


参考までに予算は10万もあればまず可能です。

臨時番号は自賠責の額にもよりますが
参考までに1ヶ月約6500円、
臨時ナンバー賃借料は岡山市で約800円です。




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